今までのIT化とDXの違いがよくわからない

質問:
さまざまな場面でDXの活用事例や必要性を目にするのですが、今までのIT化とどこが違うのか?

回答:
コンピュータ関連の「アルファベット2、3文字略語」に、日本人はいつも惑わされています。略語の意味を間違えて使っているマスメディアも多いのです。
「IT」は、「information technology」直訳すれば「情報技術」です。しかし、これでは何のことかわかりませんね。当社では「情報処理技術」としています。処理とは「入力」「計算」「判別」「生成」「削除」そして「出力」などの事を指しますので、コンピュータで情報を処理するための技術となります。「技術」とは、機械(ハードウェア)とプログラム(ソフトウェア)の作成内容で生まれるものです。
つまり「IT化」という言葉は間違っています、「IT活用」なのです。どの場面(企業では業務や仕事やサービス)で、どのような情報処理技術を活用するか?なのです。

さて最近よく聞く「DX」とは何のでしょうか?
経済産業省「デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのガイドライン」では
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、
製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を
変革し、競争上の優位性を確立すること」
です。 が、正直抽象的でわかりずらいのです。

そもそも「デジタル」って何でしょうか?  これは情報を0と1の組み合わせで表す事です。要は電気です(オンとオフ)。
古い話ですが、音楽のレコード盤とCDの違いです。レコード盤に記録された音楽は、溝に刻まれた「連続した波」ですが、CDは0または1が積み重なって波のような変化を作ります。 何回も何回も聴いていると、レコード盤の音楽は元の音とは違った状態になってきます(針で溝の形が変わってくる)。しかしCDの方は傷さえつけなければいつまでも同じ0と1の積み重ねです。
デジタルは変化しずらいのです、かつ、複製しても変化しずらいのです。仕事で言えばFAX上の手書き文字は、コピーを繰り返すと薄くなって見えずらくなり、読み間違え(1と7とか)をする可能性がありますが、受発注システムで発生記録された情報は変化しません。

つまり、情報をデジタル化することで、情報の伝達における間違胃を減らすことができ、かつより速く広く(複製が容易)伝達できるのです。これにより、仕事の生産性と精度を上げることが期待できます。
従って、新たな製品やサービスの開発スピードも上がり、お客様への提供方法もより便利に早くなり、お客様とのやりとりやニーズの収集も速く正確さが増すでしょう。
DXとは、先に説明したさまざまな「情報処理技術」を活用(IT活用)して、できる限り情報をデジタル形式で取り扱う業務や仕事や生活環境にすることです。

長くなりましたが、御社にとって投資対効果の高いDXの取り組みに向けた、総合的なコンサルティングを当社は行えます。