情報が本当かを自分で調べる③

それでは、前回の続きをはじめます。

前回の最後で見つけたエクセルシートは下記でした。

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/m2022/xlsx/8-18.xlsx

早速クリックしてダウンロードし開けてみましょう。
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今回確認したい情報は、「今年(2023年=令和4年)の8月の死亡者数が、異常に多いか否か」ですので、この表から「死亡者数」のさらに「総数」だけ抜き出しましょう。すると下記の表になりますね。
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さて今年の8月の死亡者数を見てみましょう。「1,510,287」の数字が入っています。???? 8月に150万人以上が死亡している!!
年間だと1500万人以上も死んでいる!! 昨年や一昨年も8月は140万人以上死亡している??

このような時に「何かおかしい?」と感じる事が重要です。 日本の人口は約1億2,000万人なので毎年1,500万人も死亡していたら10年で日本人がいなくなりますよね。そうです、この数字は1月からの累計なのです。
しかしせっかく抜き出したので累計数字と把握したうえで、少し活用してみましょう。

じーーーと数字を眺めていてもわかりませんね、エクセルの基本機能のグラフ作成で「見える化」してみましょう。

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表の「4C」セルから「7O」セルまでをグリッと選択して→メニュー「挿入」→「おすすめグラフ」→「折れ線グラフ」をクリックで
この表のシート内に下記のようなグラフが出来上がります。

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おっと、今年の数字が結構過去2年に比較して大きい事がすぐに分かりますね。これ1年間の累計(今年は1月から8月)なので、1月の数字から開きがあるように見えます。
そして、今年のグラフを見ると7月から8月へは4月から7月の傾きよりも急になっているようです。過去2年の7月から8月はそんな傾向が無いように見えます。
これだけでも、「やはり今年の8月の死亡者数は過去2年間とは違うようだ」って感じますね。
ここで大事なことは「違う」とか「異常」とかの定義です。「違う」とか「異常」を決めないといけません。

それでは次回は、いよいよ定義を決める手順に向けて準備に入ります。